旬の農作物なう!

スノーボール(ビブルナム):収穫・出荷調整

2023.07.13掲載

 ビブルナム「スノーボール」は、小さな花が握りこぶし大に集まったまん丸のキュートな花です。開花が進むとグリーンから純白に花の色が変化し、ブライダルや母の日の需要が増えています。
 山形県は日本一の「スノーボール」産地です。JAさがえ西村山管内では、平成7年から出荷を始め、平坦部でのハウス栽培、露地栽培と、山間部の融雪が遅く冷涼な気候を活かした栽培方法を組み合わせ、12月〜6月までの長期継続出荷を実現しています。
 6月上旬に西川町大井沢の金子光弥(かねこみつや)さんを訪問し、露地スノーボールの収穫・出荷調整作業を取材しました。

@ 収穫期のスノーボール畑(全景)

A 花房が5p程度の大きさになったら収穫します。収穫時はまだ黄緑色です。

B 枝1本に花房が2〜4個ついたものを1m程度の長さで切ります。

C 収穫したスノーボール

D 収穫したら、出荷調整のためハウスに運び、下葉を落とします。

E 出荷まで開花が進まないよう、冷蔵庫に保管します。

F 出荷前の最終調整で形を整えます。

G 水の入ったバケットに入れて出荷します。

 金子さんの園地では、5月下旬から6月上旬の約2週間収穫が行われ、6月末まで出荷が続きます。
 次回は、来年の花付きを良くするための間引き作業を紹介します。

▲ページトップへ

スノーボール(ビブルナム):整枝(間引き)作業

2023.09.29掲載

スノーボールを収穫後、来年に収穫する枝の生育を揃えるため、切り戻しを行います。切り口の近くから新梢が伸びます。今回の整枝作業は、多数の伸びた枝の中から良い枝を残す、間引きの作業になります。来春に咲く花は今年のうちにできていることから、良い花を咲かせるための大変重要な作業です。高品質生産に向け作業する金子さんを取材しました。

@ 5月下旬の畑の様子です。収穫と切り戻し作業が終わり、新梢が伸び始めています。

A @から約3か月が経ち、通路がふさがるくらい大きくなっています。

B 初めに、横向きに伸びた枝を切り落とします。このような枝は商品にはならないので、迷わず切り進めます。

C 切り落として、間引いた様子です。

D 株元がスッキリと見えるようになりました。次は、真っすぐ上に伸びている枝の、混んでいる部分を間引きます。

E 虫の被害で折れ曲がってしまった枝は、優先的に切ります。

F 作業が終わると、このようにきれいになります。

G 9月上旬、芽を見ると、花芽と葉芽の違いが分かるようになってきていました。左は花芽、右は葉芽です。花芽は丸みを帯びているのが特徴です。

次回は、「結束」作業を紹介します。

▲ページトップへ

スノーボール(ビブルナム):降雪前の作業と促成管理

2024.03.18掲載

今回は、降雪前に行う露地栽培・ハウス栽培それぞれの作業と、ハウス栽培での促成管理について紹介します。

降雪前の作業

露地栽培

@ 11月上旬に取材に伺いました。露地栽培では、雪で枝が折れるのを防ぐため、結束作業を行います。

ハウス栽培

A ハウス栽培では、屋根面にビニールを被覆します

露地栽培では、冬になると株が雪に埋まった状態になり、雪解け後、「収穫・出荷調整」で紹介した作業へと続いていきます。

ハウス栽培の促成管理

ハウス栽培

B 2月上旬にハウスに伺いました。加温を開始した直後で、芽に動きはありません。

C 約1か月後の3月上旬、再びハウスに伺うと、収穫間近まで開花が進んでいました。

D 1つの花芽から…

E 花がこのように咲きます。

F 出荷を待つスノーボール

G 金子さんの促成栽培を行うハウスは5棟あり、加温を開始する時期をずらして、継続的に出荷しています。

金子さんは、「スノーボールを見かけた際には『山形県産かな?』と気にして見てほしい。いろんな人にスノーボールを買ってもらいたい。」と話していました。

金子さん、お忙しいところ取材にご協力いただきありがとうございました!

▲ページトップへ