山形県村山地域の農産物や直売所情報を紹介するサイトです
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ホーム > 旬の農作物なう!:紅柿(干し柿)
2015.12.10掲載
11月9日、上山市内を車で走っていると、赤い柿を沢山つけた園地が目立ちます。上山に伝わる在来品種の「紅柿」です。「紅柿」は渋柿の品種で、300年ほど前から上山市関根地区周辺で栽培されてきました。渋が強力なため、アルコールや炭酸ガス処理では渋が抜けきらず、湯抜きが一般的です。そのため、渋抜きするとすぐに軟化してしまうデリケートな果実ですが、干し柿にすると色良くふんわりと仕上がり絶品です。
そんな「紅柿」のおいしさを、もっと多くの人に知ってもらい食べてほしいと、女性4人で結成したグループが「かきすき会」です。金子惇子さん、北澤みゆきさん、須田喜代子さん、北澤ミネさんの苗字の頭文字を取って「かきすき会」だそうです。もちろん柿も大好きな皆さんです。
今回取材に伺ったのは北澤みゆきさん宅。おうとう、水稲、柿を栽培しています。家族と雇用している方15人で分担し、収穫と加工の作業を行っていました。
園地には沢山の柿がなり、収穫を待っていました。北澤さんでは、12月から紅柿(干し柿)の出荷が始まりました。年末年始の需要に応えるために、早朝から夜遅くまで作業が続きます。
続きの工程(仕上げ乾燥から出荷まで)は、次回紹介したいと思います。
2016.01.05掲載
12月7日と15日に、「かきすき会」のメンバーである北澤ミネさん宅にお邪魔して、「紅柿」の加工工程を見学させていただきました。北澤さんは、おうとう、ぶどう、西洋なし「ラ・フランス」など多くの果物を生産していますが、柿が最も重要な品目です。家族と雇用している方15名で作業を分担し、仕上げ乾燥から出荷まで行っていました。
前回取材した北澤みゆきさんと同じ様に、柿を「はせ場」で2週間ほど干しますが、乾燥が進みすぎると水分が抜けにくくなってきます。そこで、「室(むろ)」と呼んでいる乾燥専用の部屋に移し、練炭やストーブと送風機を駆使して乾燥し、年末年始の需要に間に合うように仕上げを行っています。
干し柿作りはその日その日の微妙な気象も見極め、温度や湿度の調整を繊細に行う必要があります。良い干し柿を作るために色々失敗をしてきたお話も伺いました。例年より気温が高かった今年も、細心の注意を払い、美しくおいしい「紅柿」が出来ました。生果実の三分の一から四分の一の重さまで干された「紅柿」をいただくと、オレンジ色でゼリーのような柔らかい果肉に、ギュッと甘みが濃縮されていました。
次回は「かきすき会」のメンバーが集まって、干し柿を使用した料理を紹介します。
2016.02.09掲載
1月22日、金子惇子さん宅を訪ねました。今回は、「かきすき会」のメンバー4人で、「紅柿」の干し柿を使用した料理を紹介します。
みんなで沢山の紅柿料理を作りましたので紹介します。ぜひお試しください。
干し柿の全国の出荷量は4750tですが、「紅柿」出荷量は61t(干し柿出荷量の1.3%)と沢山作られているものではありません(農林水産省 平成24年度特産果樹生産動態等調査より)。この取材を通じて沢山の生産者と話しましたが、『「紅柿」のおいしさ、特有の橙色の美しさ』を多くの人に知ってほしいと思っている方ばかりでした。皆さんも、上山市でしか生産されていない「紅柿」をぜひ味わってください。取材に協力していただいた「かきすき会」の皆さん、ありがとうございました。