さくらの旬の味覚発見!

山形のうるい

サラダ感覚で丸ごとガブリ!これが山菜の新しい食べ方。
 ついこの間まで積もっていた雪もすっかり溶けて、ようやく山形にも待ちに待った春の陽気が訪れました!山形の春と言ったら、やっぱり「山菜」のシーズンですよね!県内のあちらこちらの山菜情報が聞こえてくるのも間もなく!さくら、今からワクワクです!
 さてさて、露地ものはもうちょっと我慢するとして、この時期、既にハウスの山菜はとっても旬なんです!そこで今日は、山菜研究会の会員で、うるい生産者の須藤善治さんのハウスにお邪魔して、須藤さんと部会長の伊藤清司さんにお話をお伺いしました。

*さくらもびっくり!「黄色のうるい」!?*
 山形県大石田町は、村山地方の北部にあたります。南の地域ではほとんど雪は消えたものの、さすがは大石田、背丈ほどの雪壁がまだまだ健在!気温も少し低いみたい☆ さてさて、ハウスの中に入ると、「ん?」一面 がグレーのシートに覆われていました。ちらっとめくってみると、そこには収穫を間近に控えたうるいが!…でもなんだかお店で売られているものとは違う感じ。実は須藤さんのハウスでは、「日光にあてない」という栽培方法で、色が黄色いうるいが栽培されていました!

 皆さんはうるいの緑色の葉の部分ってどうされていますか?ちょっと固くて、苦みもあるので捨ててしまう方も多いのではないでしょうか?でもこの黄色いうるいは、葉の先まで苦みがない上やわらかいので、根本から一本丸ごと生でバリバリ食べられちゃうんです!!!正直言って、うるいがこんな風に生で食べられる山菜とは知りませんでした!酢のものやおひたしなどが一般 的な食べ方だと思っていたのですが、須藤さんと伊藤さんのお話では「味噌やマヨネーズをつけて生でがぶり!」がとっても美味しいとか。という訳で、須藤さんの奥様にお味噌とわさびマヨネーズを準備してもらい、いただいちゃいました♪とれたてのうるいは、しっとりした純白の茎とみずみずしい黄色い葉がとっても綺麗!!まずは白い部分をガブリ。ほんのりとした香りとサラリとしたぬ めり!でも苦みが全然ないうえ、なんだか少し甘い感じ!これがうるい??これならホント、生でサラダ感覚でモリモリ食べられちゃいますね!!おいし〜〜〜!!!

*うるいの栽培方法*
 
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 この黄色いうるいの栽培方法は、青いニラを軟白化させた「黄ニラ」からヒントをもらい、平成6年から試行錯誤しながら取り組んできました。青いニラに比べて甘くてみずみずしく香りも優しい黄ニラと同じように、うるいも食べやすくできるのでは??と思った事がきっかけだとか。うまくいくまで3年程かかり、平成9年頃からようやく出荷できる様になりました!

 栽培されているうるいは「大葉ギボウシ」よりやわらかいと言われる「小葉ギボウシ」。春から秋にかけて養成した株を秋に掘り上げ、休眠から覚めてからハウス内で促成します。うるいにはこの「養成」がとても大事。うるいは夏場にたくわえた根の養分だけで育つので、この養成が十分でないと、芽が伸びなかったり、長さや太さが不揃いになったりとバラつきが出てしまい、出荷にも影響してしまいます。実際の促成栽培は冬から春にかけて行われますが、夏場のこうした作業も気が抜けないのだそうです。うるいの栽培に関してはまだわからない事が多く、「この方法がいい」というのがまだ見つかっていないとか。「んでもそれがおもしゃいんだよなぁ」と須藤さん。「全部分かってしまうとおもしゃぐないべ?」って、なるほど〜!!これからの新たな発見も楽しみですね!(^_^)

 こうして根株は温湯が通るパイプの上のベッドに並べられ、その上にモミガラをかけられます。根には適度な湿度が必要なのですが、このモミガラが保湿・保温の役割を果 たしてくれます。逆に葉の部分は湿度は高くないほうが良いとの事。「ガラス葉」といって、葉の部分が透き通 る現象を引き起こしてしまうんですって。これに遮光のためシートをかぶせ、温度を20°に保ちます。光に当たると葉が緑色になってしまうので、太陽はもちろん、蛍光灯の光にも気をつかいます。収穫できる大きさ(1本25gが理想的!)になるまで、だいたい約30日間くらいかかります。農薬は一切使用しません!完全無農薬なので、生でバリバリ食べるのも安心です!

 
シートの中には大きく育ったうるいがびっしり!
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お味噌をつけて・・・と。ん〜〜ヘルシー!
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須藤さんと、ガブリ! 


つんつん芽が伸びてきました!
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葉っぱの先まで丸々1本食べられちゃう黄色のうるい!
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  【クリックで拡大写真】 *黄色のうるいをもっと知ってほしい〜!!*
 さくらも初めてお目にかかった黄色のうるい。それもそのはず、山形県内では値段がつかず、ほとんどが東京へと出荷されているんだそうです。なんてもったいない!!!まだまだ県内では「うるい=緑色」のイメージが強いんですね〜。これから大石田町率いる山菜研究会では、この「黄色のうるい」を大石田町の特産品となる事を目指してどんどん生産していきますよ〜!!
 ツナサラダ、生ハムサラダ、ごま和え、天ぷら、キムチ漬、鍋物、マリネなど、和洋折衷なんでもこいの、頼もしい山菜「うるい」。メインでも脇役でも、食べ方は色々!皆さんもさくらが味わった感動をぜひ味わってみて下さいね!

■お問い合せ先:
 JAみちのく村山大石田営農ふれあいセンター
 TEL:0237-35-3131
 2kg単位で直売できます。

掲載日 H16.3.4

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