旬の農作物なう!

紅柿(干し柿):紅柿(干し柿)料理

2016.02.09掲載

1月22日、金子惇子さん宅を訪ねました。今回は、「かきすき会」のメンバー4人で、「紅柿」の干し柿を使用した料理を紹介します。


@紅柿入りサラダ。野菜と紅柿を切って混ぜるだけ!彩り良く仕上げます。

A大福作り。もちが柔らかくなりすぎて悪戦苦闘。

B料理が完成したところで、「かきすき会」の皆さんに集まって頂きました。左から、北澤ミネさん、須田喜代子さん、北澤みゆきさん、金子惇子さんです。
これらの料理は、時間がたって固くなってしまった「紅柿」もおいしく食べてほしいという思いから生まれたそうです。試作してみると「紅柿」は何にでも合うということを発見し、沢山の料理が生まれました。和菓子の甘さは干し柿の甘さが基準と言われているように、「紅柿」を使用した料理は上品な甘みが特長でした。

みんなで沢山の紅柿料理を作りましたので紹介します。ぜひお試しください。


Cチョコっと干し柿
<材料>
 紅柿(干し柿)、チョコレート、薄焼き煎餅(サラダ味がおすすめ)
<作り方>
(1)チョコレートを湯煎で溶かす。
(2)薄焼き煎餅を砕く。
(3)紅柿を細かく切る。
(4)煎餅と干し柿をチョコレートにからめる。
(5)クッキングシートに移して冷まして完成。
※煎餅の塩味と紅柿の風味がチョコレートと好相性。

D干し柿のサラダ
<材料>
 紅柿(干し柿)、野菜、ハム、ドレッシング(和風がおすすめ)
<作り方>
(1)野菜、ハムを好みの大きさに切る。
(2)紅柿を薄くスライスする。
(3)器に盛り、ドレッシングをかけて完成。
※ドレッシングの酸味・ハムの塩味に、干し柿の甘みがアクセントになります。

E干し柿のしそ巻き
<材料>
 紅柿(干し柿、大きいときは半分にして使用)、青しそ(夏に塩漬けしたもの)、シロップ(水1.5ℓ、水あめ100g、上白糖300g)
<作り方>
(1)青しその塩分をぬるま湯で抜く(ほんのり塩味がする位まで)。
(2)シロップの材料は煮たてて溶かし、冷ましておく。
(3)紅柿を青しそでくるみ、容器に並べる。
(4)浸る程度にシロップをかけ、冷蔵庫で2日間なじませて完成。
※青しその風味が爽やかな一品です。

F柿なます
<材料>
紅柿(干し柿)、大根、ゆず、昆布、塩、酢、砂糖
<作り方>
(1)大根はスライスし、5%の塩水でしんなりさせる。
(2)だし昆布を水で戻して細く切る。
(3)紅柿を拍子木切りする。
(4)ゆず皮の千切りを作る。
(5)大根で干し柿とゆずをくるんで、昆布で結ぶ。
(6)出来上がったものを甘酢につける。半日から食べられる。
※昆布で結ばず、柿を大根で八橋のように挟むだけでも綺麗にできます。



G柿巻き
<材料>
 紅柿(干し柿)、ぬた(別名じんだん・ずんだ)
<作り方>
(1)枝豆収穫の時期にぬたを作り、袋に入れて平らにし、冷凍しておく。
(2)紅柿のへたと下部を切り、長方形にする。
  (切れはしはサラダやチョコなどに使用)
(3)まきすにラップを敷き、干し柿の白粉の面を下にして並べる。
(4)ぬたを凍ったまま棒状に切り、柿にのせて、まきすごと巻く。
※冷凍庫で固くしてから切ると切りやすい。
巻く材料は、くるみとゆずや、チーズもお勧めです。

H干し柿大福
<材料>
紅柿(干し柿)、市販の切りもち3個、砂糖水(水80ccにグラニュー糖40gを溶かした物)、片栗粉、あんこ
<作り方>
(1)切りもちをレンジで温めて柔らかくする。
(2)もちに砂糖水を少しずつ加えながら練り、好みの柔らかさにする。
(3)片栗粉が入ったバットに移す。
(4)紅柿を小さめに切る。(紅柿が固いときは、砂糖水に浸して柔らかくすると良い。)
(5)紅柿とあんこを餅で包む。
(6)飾りとしてヘタをのせて完成。
※あんこを使わず紅柿だけを餅に包むと、より紅柿の甘みを活かした大福ができます。

I干し柿の天ぷら
<材料>
紅柿(干し柿)、うずらのゆで卵、薄力粉、鶏卵、植物油
<作り方>
(1)紅柿のへたを切りとり、種をとる
(2)中にうずらのゆで卵をいれる
(3)薄衣をつけて揚げて完成
※このまま食べても良いですが、マヨネーズをつけて食べるのがおすすめ。
ネギ、シラウオ、じゃがいもの細切り、紅柿の細切りでかき揚げにしても良い。

干し柿の全国の出荷量は4750tですが、「紅柿」出荷量は61t(干し柿出荷量の1.3%)と沢山作られているものではありません(農林水産省 平成24年度特産果樹生産動態等調査より)。この取材を通じて沢山の生産者と話しましたが、『「紅柿」のおいしさ、特有の橙色の美しさ』を多くの人に知ってほしいと思っている方ばかりでした。皆さんも、上山市でしか生産されていない「紅柿」をぜひ味わってください。取材に協力していただいた「かきすき会」の皆さん、ありがとうございました。

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紅柿(干し柿):乾燥〜出荷

2016.01.05掲載

12月7日と15日に、「かきすき会」のメンバーである北澤ミネさん宅にお邪魔して、「紅柿」の加工工程を見学させていただきました。北澤さんは、おうとう、ぶどう、西洋なし「ラ・フランス」など多くの果物を生産していますが、柿が最も重要な品目です。家族と雇用している方15名で作業を分担し、仕上げ乾燥から出荷まで行っていました。

前回取材した北澤みゆきさんと同じ様に、柿を「はせ場」で2週間ほど干しますが、乾燥が進みすぎると水分が抜けにくくなってきます。そこで、「室(むろ)」と呼んでいる乾燥専用の部屋に移し、練炭やストーブと送風機を駆使して乾燥し、年末年始の需要に間に合うように仕上げを行っています。


@北澤農園には「室(むろ)」が3つあり、一つの「室(むろ)」に入る柿の数は3万個! 写真をみてわかるように、奥まで柿が一杯。急いで乾燥しようとすると、表面だけ硬く、内部に水分が残ってしまいます。柿の大きさや、室に入れる数、その時期の気候条件に合わせて加温・送風・外気取り入れなどし、1週間かけてゆっくりじっくり干しています。

A「室(むろ)」で乾燥した柿は別室に移され、乾燥状態の微調整を行います。「室(むろ)」の倍以上の広さの部屋にはストーブと除湿器が置かれ、2〜3日かけてゆっくりと柿を乾燥し、次の工程に移ることができるか見極めを行っています。北澤さんは、この見極めにより干し柿の品質が決まってしまうためとても大事だとおっしゃっていました。見極めが甘いと色が黒くなったり、実が硬くなったりするそうです。

B加工所の2階に来ました。4人で手でもんだり、たわしがけを行っています。「みがき」あるいは「はきかた」と呼んでいる工程です。干し柿の水分を均一にするために手もみを行いながら、素早く、やさしく、ヘタの下まで丁寧にたわしをかけていました。たわしをかけることで柿の表面に傷がつき糖分が染みでてきます。隣室に移し3日ほどすると、この糖分が結晶化し白粉となって、うっすらと柿全体を覆い始めます。

C「柿まるき」と呼んでいる、柿を束ねる作業です。今回は32個で一束となる、伝統的な形態の「まるき」方を見学しました。
初めに柿が24個ついた紐(ひも)と8個ついた紐を用意し、4個ずつ8列になるように並べ、横紐を通しています。

D紙でできた中芯を包むように紐を結んでいきます。余った紐は三つ編にして束ねます。この後、別室に2日ほど置いておきます。

E加工所の1階では包装作業を行っています。
「柿まるき」した柿が綺麗に包装できるように、北澤さんが紙に巻いて成形していました。ポイントは「柿が隙間なく同じ方向を向いて綺麗に並んでいること」。干し柿の品質の最終チェックも行っています。

F成形した柿をセロハン紙で包みます。セロハンと柿の間に隙間ができず密着するように包んでいました。手元にあるのは布海苔(ふのり)の液で、セロハンを袋状にするために糊として用います。

G完成品はこのような形になります。セロハン越しに整然と並んだ「紅柿」がとても綺麗です。「紅柿」はJAなどを通して県内はもちろん、北海道や関東、最近では関西まで出荷されています。

干し柿作りはその日その日の微妙な気象も見極め、温度や湿度の調整を繊細に行う必要があります。良い干し柿を作るために色々失敗をしてきたお話も伺いました。例年より気温が高かった今年も、細心の注意を払い、美しくおいしい「紅柿」が出来ました。生果実の三分の一から四分の一の重さまで干された「紅柿」をいただくと、オレンジ色でゼリーのような柔らかい果肉に、ギュッと甘みが濃縮されていました。

次回は「かきすき会」のメンバーが集まって、干し柿を使用した料理を紹介します。

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紅柿(干し柿):収穫〜乾燥

2015.12.10掲載

11月9日、上山市内を車で走っていると、赤い柿を沢山つけた園地が目立ちます。上山に伝わる在来品種の「紅柿」です。「紅柿」は渋柿の品種で、300年ほど前から上山市関根地区周辺で栽培されてきました。渋が強力なため、アルコールや炭酸ガス処理では渋が抜けきらず、湯抜きが一般的です。そのため、渋抜きするとすぐに軟化してしまうデリケートな果実ですが、干し柿にすると色良くふんわりと仕上がり絶品です。

そんな「紅柿」のおいしさを、もっと多くの人に知ってもらい食べてほしいと、女性4人で結成したグループが「かきすき会」です。金子惇子さん、北澤みゆきさん、須田喜代子さん、北澤ミネさんの苗字の頭文字を取って「かきすき会」だそうです。もちろん柿も大好きな皆さんです。

今回取材に伺ったのは北澤みゆきさん宅。おうとう、水稲、柿を栽培しています。家族と雇用している方15人で分担し、収穫と加工の作業を行っていました。


@「紅柿」の収穫は、柿が十分成熟し色づいてから行います。今年、北澤さんでは10月末から収穫が始まり、11月20日ごろまで続きました。

A柿を干すときに紐にくくりつける必要があるため、枝を長めに残した状態で収穫するのがポイントです。

B加工所に来ました。柿についた枝をT字型にハサミで整えた後、特大、大、中、小、SSの大きさ別に機械で選果します。栽培期間中に摘果を行っているため、すくすく大きく育っており、主に大・中サイズが集まります。

C柿のヘタ周りの皮むきを行います。ヘタ周りがでこぼこしないようにむくのが重要です。

D皮むき作業を行っている北澤さんです。電動の機械に柿をセットし、回転させてピーラーで皮をむいています。先ほどの工程で、ヘタ周りを丁寧に処理しているため、作業がはかどります。

E一本の紐に柿20個を括りつけていきます。紐の長さは柿の大きさによって異なりますが、製品にするときの見栄えも考えて長年の感覚で決めています。皮をむいた果実は傷みやすいのでやさしく扱います。

F紐に括りつけた柿は、「はせ」と呼んでいる干し場で2〜3週間乾燥します。「はせ」は、風通しの良い所にあり、柿は寒風にさらされておいしい干し柿になっていきます。「柿のれん」と呼ばれるこの光景は、柿色が鮮やかで、上山のこの時期ならではの風景です。

園地には沢山の柿がなり、収穫を待っていました。北澤さんでは、12月から紅柿(干し柿)の出荷が始まりました。年末年始の需要に応えるために、早朝から夜遅くまで作業が続きます。

続きの工程(仕上げ乾燥から出荷まで)は、次回紹介したいと思います。

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