旬の農産物情報:12月

非結球芽キャベツ「プチヴェール」

プチヴェールの立ち姿
▲プチヴェールの立ち姿

プチヴェールの赤ちゃん
▲プチヴェールの赤ちゃん
葉の縦が5センチぐらいになったら収穫します
 プチヴェール(Petit vert)はフランス語で「小さな緑」という意味で、青汁の原料となるケールと芽キャベツをかけ合わせてできた新しい野菜です。

特徴としては
  1. ビタミンC、カロチン、鉄分の含有量が多く、ビタミンCはレモンの約1.5倍、カロチンはトマトの約2倍、鉄分はホウレンソウの約2.5倍といったように栄養価が非常に高い野菜です。
  2. 糖度が11〜13度と甘みがあります。
  3. 一つ一つが食べやすい一口サイズで、軽い・小さい・使いやすいと三拍子そろっています。お弁当に便利です。
  4. 調理が簡単で利用範囲が広く、熱湯で3〜4分湯がくだけで、和食・洋食・中華とどんな料理にも利用できます。

 7月に入ってすぐ苗を植え、草丈が80〜90センチになるまで育てて、収穫は11月〜翌春3月くらいまでとなります。

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せり

せり せりは、数少ない日本原産の野菜のひとつです。清水がこんこんと湧き出るところで競(せ)り合って生えてくるところからこの名前がつきました。古くは古事記や万葉集にも登場し、春の七草の筆頭にあげられています。種ができにくいので、栽培には、茎を切り取って芽を出させたものを苗として利用しています。栽培する田では、常時水を流し、いつも新しい水が供給されるようにしています。収穫の際は胸まである長靴を履き、タイヤのチューブをうまく利用して行います。
  貧血や便秘に効果のある鉄・食物繊維を含み、カロチン、ビタミンCも多く含んでいます。さわやかな芳香と歯ざわりが特徴で、汁の実、おひたし、和え物、すき焼きなど、多岐にわたって利用できます。
主な産地:山形市
納豆汁
◆作り方
[1] 納豆は細かくみじん切りにしておく。芋がらはぬるま湯でもどしておく。豆腐、油揚げ、こんにゃく、芋がらは1cmのさいの目切りにする。
[2] なべにだし汁を入れ、芋がらを煮る。芋がらが柔らかくなったらこんにゃく、油揚げ、山菜などの具を入れる。最後に豆腐を入れ、味噌で味付けする。火を止め、納豆を入れる。再び加熱し沸騰する直前に火を止める。
[3] 器に盛り、せりを2センチ程度に切ったものを入れて出来上がり。
納豆汁
せりのわさび和え
◆作り方
[1] せりを塩ゆでし、水にとり、少量の醤油で下味をつける。鶏のささ身は塩と酒を振り、蒸し、冷めてから細かくさく。(かまぼこでも良い)
[2] せりは1cm長さに切り、鶏肉とともにわさび入りの出し醤油で合える。器にもり、せん切りしたのりをかけて出来上がり。

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キウイフルーツ

キウイフルーツ キウイはマタタビ科の植物で、中国が原産地で、20世紀のはじめにニュージーランドへ導入され普及しました。ニュージーランドの国鳥「キウイ」に形が似ているので、その名前がつけられました。流通している品種では、ニュージーランドで育成された「ヘイワード」が主力になっています。
  キウイをおいしく食べるためには、収穫後に追熟処理を行う必要があります。追熟処理によって果実中のデンプンが糖に代わり、果肉が柔らかくなるとともにおいしさが急激にアップしてきます。
  購入したキウイがまだ硬いときは、暖かな場所に数日間置いておくか、エチレンの発生量の多いりんごと一緒にビニール袋に入れておくと早く追熟します。
  キウイはビタミンCや食物繊維を多く含むと同時に、タンパク質分解酵素も含んでいるので、肉の上にスライスしたキウイを乗せてしばらく置くと肉が軟らかくなります。
キウイの寒天寄せ

◆材料(6個分)
キウイ大3個、寒天1本、水2カップと1/4、砂糖200gキウイソース(キウイ1個、リキュール類1/4)


キウイの寒天寄せ
◆作り方
[1] 寒天を水で戻し、所定の水を加えて鍋で中火にかけ溶かす。
[2] [1]に砂糖を加え溶かした後裏ごしする。
[3] キウイは両端を落とし皮をむき、横に半分に切る。
[4] カタを水で濡らし寒天を流し込んだ中に、切ったキウイを入れる。(型からはみ出さないよう高さをを調節)
[5] 冷蔵庫で2時間ほど冷やし固め、型から取り出す。
[6] 皮をむき裏ごししたキウイにリキュール類(キウイシュサワーなど)を加えよくかき混ぜてキウイソースを作る。
[7] 器に盛った寒天の上からソースをかける。

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干し柿

干し柿 秋の風物詩に、紅色のカーテンがあります。干し柿づくりです。
干し柿は「平核無柿」でもできますが、上山市を中心に栽培されている「紅柿」でつくるものは、甘く、中はトロリとなめらかで、極上の味です。
 かきにはタンニンという水に溶けやすい渋みのもとが含まれていますが、干すことによってタンニンが固まり、渋みを感じなくなるのです。生のものよりカロチンは2倍となり、カリウムも多く含みます。表面に出ている白い粉は柿霜(しそう)と言って、果糖とブドウ糖の結晶ですが、肺を潤して咳を止める作用があるそうです。
 干し柿は万葉の太古より親しまれた保存食です。11月上旬にかきの収穫から始まりますが、つるすために軸をT字にする必要があります。それから、ヘタ取り、皮むき、連作り、屋外乾燥、室内乾燥、粉出し、結束、そして完成となります。
主な産地:上山市
干し柿なます
◆作り方
[1] 大根は皮をむいておろしてから、さっと水気を切ってボールに入れる。
[2] 干し柿はへたを取り、表面を濡れふきんで拭いてからあら切りする。
[3] おろした大根に、干し柿、砂糖、酢、塩を入れ混ぜ合わせる。味がなじむまで一晩おく。干し柿の甘さが出てきたら食べ頃。
干し柿なます

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米(日本酒) 燦々と輝く山形酒「DEWA33」

米(日本酒)米(日本酒) 米どころにはうまい酒あり!といわれるように、おいしい米とおいしい水がたくさんある村山地域には、酒蔵が14社あり、それぞれ特徴ある酒が造られています。
 中でも、山形県の酒造好適オリジナル品種「出羽燦々(でわさんさん)」で醸(かも)した酒、純米吟醸酒「DEWA33(でわさんさん)」にはこだわりがいっぱい凝縮されています。米はもとより、使用する麹菌から酵母までのすべてが山形オリジナル。この原料と山形の銘水から各蔵元が腕を競った純米吟醸酒のなかで、厳正な審査会を通ったものに初めて「DEWA33」の称号が与えられるのです。
 「山形県人は寡黙だが、人一倍の努力を惜しまない。」そんな県内の蔵元44社(うち村山12社)が参加し、それぞれの個性を発揮した酒づくりをおこなっています。

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小豆

小豆 小豆は、栽培地域が中国大陸、朝鮮半島、台湾、日本に限られていたことから、原産地は東アジアと考えられていますが、その詳細はよくわかっていません。日本には古く中国から伝えられ、室町時代になってからは祝儀用として赤飯を作るようになり、江戸時代には一般庶民にも伝わったといわれています。また、つぶ餡、こし餡といった餡に加工され、和菓子の重要な材料になっています。
 小豆にはでんぷんとタンパク質が多く含まれていますが、ビタミンB1が豊富なことも特徴のひとつです。また、皮に含まれるサポニンや食物繊維は、体のむくみや便秘の解消に効果があります。大福2個分の餡で、ごぼう30cmの食物繊維と同じだそうです。
 村山地域では主に「ベニダイナゴン」という品種が、小面積で自給的に栽培されており、直売所等で手に入れることができます。
冬至かぼちゃ
◆作り方
[1] かぼちゃ1/2個を適当な大きさに切る。
[2] なべに小豆250gと水を入れ中火で煮る。煮立ったら一度、水をすて、もう一度水を入れて煮る。
[3] 小豆が柔らかくなるまで煮る。途中、水がなくなったら足しながら煮る。砂糖を350g入れて更に煮る。
[4] 切ったかぼちゃを[3]のなべに入れてかぼちゃが柔らかくなるまで煮る。
[5] 塩少々を入れ、味を整えてできあがり。
冬至かぼちゃ
*かぼちゃを柔らかくなるまで別にゆでてから混ぜると型くずれしない。

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そば

そば 「そば王国やまがた!!」
“そば処村山”から“うまいそば”をみなさまへ

 山形県は全国第二位のそば粉消費量を誇り、山形のそばには、○○そば、□□そば・・・という決まったスタイルがなく、店ごとに独自のうまいそばを研究しています。このため、山形にはお客さんの好みにあうお店を紹介してくれるユニークな「ソバリエ」がいるほどです。
 山形では10月末から秋の新そばが食べられます。
 「滋養と健康食の王様!そば」そばと一緒にお店のオリジナル漬け物も楽しみです。

そば そばは、良質なタンパク質、必須アミノ酸、ビタミンB1、B2、ミネラルも豊富に含んでいます。そばの成分の一つルチンは、毛細血管を拡張し、高血圧による脳出血や血管の損傷を防ぐのに役立つと言われており、そば湯に多く溶け出します。みなさん! おいしくそばを味わった後は、ぜひ「そば湯」を頂きましょう。
村山地域で栽培されている「山形オリジナル品種」
「でわかおり」:山形市、西川町など
「最上早生(もがみわせ)」:尾花沢市など
「来迎寺在来(らいごうじざいらい)」:大石田町
***達人に聞く蕎麦打ちの極意「失敗しない二八そばの打ち方」
手始めはつなぎの入った二八そばを。慣れてきたら、そば粉100%の十割そばにチャレンジしてみてください。

◆材料(5人分)
そば粉400g、つなぎ粉(中力粉〜強力粉)100g、打ち粉60g、水200〜230cc

◆作り方
[1] 準備…できるだけ大きな鉢かボウルにそば粉・つなぎ粉をふるって入れる。水も用意しておく。
[2] 水回し…山盛りにした粉の真中にくぼみをつくり、水を何回かに分けて入れ、指を立てながらかき混ぜる。目安は耳たぶくらいのかたさ。よく混ぜていくと、粉が小さなかたまりから大きなかたまりに変わっていく。
粉に水を均一化させる大事なところ。所要時間が短いと後からそばが切れてくる。10分くらいはかけて、よく混ぜる。☆極意☆
[3] 練り…粉がまとまってきたら、てのひらを使って内側へ織り込み、つやが出るまで繰り返す。ここで練りが足りないと後から切れる。
[4] 地のし…台とそば玉の上に打ち粉を少しふり、てのひらで厚さ7ミリくらいまで広げる。
[5] 本のし…生地に時々少し打ち粉を振りながら、厚さ1ミリくらいを目安にのしていく。
[6] たたみ…生地の重なるところに打ち粉をたっぷりふり、はじめは半分に、次に1/3ずつ折り重ねて六つ折にする。
あとは、包丁の重みを利用して切り、たっぷりの熱湯で茹でる。
できるだけ冷たい水で洗ってぬめりを取る。さあ、召しあがれ!

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牛肉

 牛肉は、効率よく良質のタンパク質と鉄分をとることができる優れた食品です。最近の研究で、気持ちを前向きにさせたり、うつ病を抑制する(気分を高揚させる)脳内幸福物質と呼ばれるものの材料となる成分が多く含まれていることがわかっています。
  村山地域のうち尾花沢市は、山形牛出荷量の6割を占めています。尾花沢牛は、清涼な水、良質な稲わらをふんだんに食べ、恵まれた環境で2年をすごします。吟味した飼料、恵まれた自然環境や気候風土と妥協を許さない牛飼いの気質と細やかな愛情が、芸術品ともいうべき柔らかく、まろやかな霜降り牛肉を誕生させるのです。
  このようなおいしい牛肉は、お湯にくぐしただけの「しゃぶしゃぶ」が素材のもつ「うまみ」を楽しめて、いちばんおいしくいただけます。また、すきやき、牛鍋も、野菜にうまみがしみ込んで、体の温まるおいしい料理です。焼き肉等のタレをわさび醤油でというのも、あっさりしてたくさんいただけます。
しゃぶしゃぶ
◆準備
[1] お好みによりだし(昆布などからとったもの)を用意する。
[2] ねぎ、しいたけ、にんじん、白菜、春菊などを好みで用意する。
[3] 専用の鍋がない場合は、普通の鍋で代用できる。
◆作り方
[1] 火加減はだしがぐらぐらと煮立つ手前に調節する。
[2] 野菜を入れる。最初はアクが出るので、こまめにすくう。
[3] 肉は食べる直前にだしに通し、表面が白くなったところ(ほんの数秒)で取り出す。
[4] 軽く醤油をつけて食べる。ぽん酢、もみじおろし、ゴマだれは好みで用意する。
[5] 肉や野菜を食べ終わったら、うどんやごはんを入れて煮立て、塩、こしょう、醤油などで味付けする。
しゃぶしゃぶ

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