旬の農産物情報:10月

キャベツ

 キャベツはヨーロッパの原産で、日本では、江戸時代末期から栽培されるようになりました。品種やその土地の気候に合わせて、種まき時期を変えて栽培するので、一年中出回っているキャベツですが、今の時期から冬にかけてのキャベツは甘みも増してきて、生はもちろん、炒めても、煮ても漬けてもそのうまみを発揮します。
 ビタミンCが多く、その他ビタミンK、Uを含んでいます。ビタミンUは通称キャベジンといわれ、胃や十二指腸の潰瘍の防止や治療に効果があるということです。
 選ぶときは、外側の葉がつややかで巻きがしっかりした重量感のあるものを。
主な産地:山形市
簡単ロールキャベツ
◆作り方
[1] キャベツは葉が破れないようにはがし、沸騰したお湯の中に入れて、巻きやすい程度にやわらかくする。かたい芯の部分は薄くそぐか切り落とす。
[2] トマトは湯むきし、ざく切りにする。玉ねぎは1cm幅のくし形に切る。
[3] ソーセージは斜めに浅く包丁目を入れて、沸騰したお湯の中で軽く油分を抜いてから取り出す。フランクフルトとか、大きめの方がおいしい。
簡単ロールキャベツ
[4] ゆでたキャベツでソーセージを巻き、なべに並べ、トマト、玉ねぎも入れる。
[5] かぶるくらいの水と固形コンソメと少量の白ワインを加え、こしょう少々をふって、ふたをして強火、沸騰したら中火にして煮込む。途中、水分がなくならないように注意して、中火にしてから15分くらいでできあがり。
キャベツの袋煮
◆作り方
[1] キャベツは千切りに、しいたけは薄切りにする。
[2] ボールに卵を割りほぐし、キャベツとしいたけを混ぜる。
[3] 油揚げを袋状に開き、[2]を入れてようじでとめる。
[4] 鍋にだし汁、しょうゆ、みりんを入れて煮立て、[3]を落し蓋をして15分ほど煮て、冷めたらようじを抜いて半分に切る。
キャベツの袋煮

▲ページトップへ


ブロッコリー

ブロッコリー ブロッコリーは、花蕾(からい)というつぼみの部分や茎を食べるアブラナ科の野菜で、ビタミンCを多く含み(レモンの約2倍)、カロチン、ビタミンB1・B2、カリウム、リンなどが豊富な緑色野菜です。栄養価が高く、鮮やかな緑色が好まれて需要が増えています。
 味や香りにくせがないので、いろいろな料理に使えます。茎もゆでると甘みがでて、おいしく食べられます。また、ビタミンCの損失を最小限にし、緑色鮮やかにゆで上げるためには、たっぷりのお湯に入れ、強火で短時間にさっとゆで、手早く冷やします。ゆですぎないように注意! 色彩を活かして添え物としたり、和え物、炒め物、カレー煮、シチューなどで多く摂取したい野菜です。
主な産地:山形市
ブロッコリーの炒め物

◆材料(4人分)
ブロッコリー大2株、鶏肉またはベーコン200g、ショウガ1かけ、油大さじ2、片栗粉小さじ2、酒大さじ2、砂糖小さじ2、コショウ少々。

◆作り方
[1] ブロッコリーは小房に分けて塩ゆでし、手早く冷まします。
[2] 鶏肉は一口大に切り、酒少々を振りかけます。
[3] 鶏肉を炒め、ブロッコリーをいれてさっと炒め、調味し、水とき片栗粉でとろみをつけ、全体によく混ぜあわせます。

▲ページトップへ


ほうれんそう

 健康野菜の代表ともいえるほうれんそうは、ペルシャで栽培されていたものが、中国に渡って東洋種に、ヨーロッパに渡って西洋種になりました。東洋種は葉にぎざぎざの切れ込みがあり、根元の赤みが特徴です。西洋種は葉が丸みを帯び、葉肉に厚みがあります。現在は、西洋種と東洋種を掛け合わせた品種が主流です。
 山形には、「山形赤根」という在来のおいしいほうれんそうがあります。秋〜冬にかけて出荷され、テレビでも紹介されましたが、雪の中から掘りだされたものは甘みが強く、絶品です。
 栄養満点で、特にビタミンA、鉄分を多く含んでいます。あくの成分のシュウ酸はゆでで水にさらすと溶け出します。東洋系のものはあくが少ないので、おひたしに向きます。
主な産地:山形市、天童市
ほうれんそうともやしのナムル
◆作り方
[1] ほうれんそうともやしはたっぷりの湯でゆで、ほうれんそうは3cm長さに切る。もやしは広げてさます。
[2] ねぎ、しょうが、にんにくはみじん切り、赤とうがらしは小口切りにする。
[3] 野菜がさめてから、[2]といりごま、ごま油、しょうゆ、塩、こしょうをあわせて、全部を和え器にもる。
*ナムルに合う材料 きゃべつ、にら、きゅうり、大根、ぜんまい、白菜、大豆もやしなど

▲ページトップへ


レタス

リーフレタス
花壇の縁どりにも利用できるリーフレタス
 レタスの仲間は和名をチシャと言います。切り口から出る白い液を乳に見立て、乳草(ちちくさ)がなまって変化したといわれています。もともとは地中海沿岸から西アジアが原産です。レタスといえば玉レタスが一般的ですが、サラダ菜(玉レタスの仲間)やリーフレタス、焼肉を包むサンチュ(掻きレタス)、縦に細長いコスレタス(ロメインレタス)、茎レタス(山くらげでお馴染み)などがあります。
 栄養的にはビタミン類(中でもビタミンEやK)を比較的豊富に含んでいます。生で食べておいしいレタスですが、強火でざっと炒めたり、スープにしてもおいしいものです。
主な産地:山形市
やまいもとレタスのサラダ
◆作り方
[1] やまいもは皮をむき、酢水にさらす。レタスは一口大にちぎる。
[2] やまいもの水気をふき、ざくざく刻んでビニール袋に入れてすりこ木でたたいてつぶす。
[3] 酢大さじ3、しょうゆ小さじ1、ごま油小さじ1/2、塩少々で混ぜ合わせ、ドレッシングを作る。
[4] 器に[2]とレタスを盛り、ドレッシングをかける。
やまいもとレタスのサラダ

▲ページトップへ


だいこん

だいこん だいこんの原産はアジアの暖かい地方や地中海といわれ、古事記には「於朋花(おほね)」の名前で登場しています。地域ごとに特色が豊かで、100以上の種類があるといわれています。現在は「耐病総太り」に代表される青首大根が主流で、みずみずしい外観・食感で甘味があり、辛味控えめが好まれているようです。
 根の部分にはビタミンCや消化酵素であるジアスターゼを豊富に含み、この酵素は消化促進・整腸作用があります。ただし、おろしてから1時間もするとせっかくのビタミンCもゼロになってしまうので、要注意!また、葉にはビタミン類やカルシウムなどのミネラル分を豊富に含んでいるので、ぜひ、葉の部分も工夫して食べたいものです。
主な産地:山形市 上山市 寒河江市 河北町 西川町
ふろふきだいこん

◆材料(4人分)
だいこん長さ12cm(400g)、米小さじ1、みそ80g、砂糖大さじ4、みりん小さじ4、ゆず少々

◆作り方
[1] だいこんは洗って厚み約3cmくらいの輪切りにし、皮を厚めにくるりとむく。
[2] 切り口の角が丸くなるように、包丁で面取りをする。(はぶいてもよい)
[3] 中までよく火が通るように片面に厚みの半分くらいの深さまで十文字の切り込みを入れる。
ふろふきだいこん
[4] なべに切っただいこんを並べて入れ、かぶるくらいの水と米を入れる。火にかけ、煮立ったら弱火にし、竹串がスッと通るまで約30分、ゆでる。
[5] みそ、砂糖、みりんをなべに入れて弱火にかけ、木ベラでよく練り混ぜ、みそだれを作る。
[6] 皿に盛りつけ、みそだれをかける。手に入るときは、ゆずの皮をおろし金で軽くおろして、上からかおりづけにかける。
油揚げのごま酢和え
◆作り方
[1] 油揚げは熱湯をとおし、さっと焼いて千切りにする。大根とにんじん、きゅうりは千切りにする。
[2] [1]の材料を全部合わせて塩少々をふり、軽くもみ、しばらくおき、洗って、ふきんに包み水気をきる。かまぼこを千切りにする。
[3] ごま、酢各大さじ2、砂糖大さじ2.5、塩小さじ1/2、しょうゆ小さじ1の割合で調味料をあわせ、材料を合える。

▲ページトップへ


かき

かき かきは東アジア原産ですが、氷河期以前の野生のかきが見つかったり、縄文時代以前に甘柿があったことが確認されている歴史の古いなじみ深い果物です。
 かきには大きく分けて甘柿と渋柿があります。山形県で最も多く栽培されている「平核無柿」は代表的な渋柿で、鶴岡で発見され、あっという間に県内各地に広がりました。「平核無柿」を食べるには、渋抜き(脱渋)をする必要があります。
 かきはペクチン・カロチノイド・ビタミンC・カリウム・ポリフェノールを多く含む健康食品で、むくみ・カゼ・二日酔いに利くとされます。特にビタミンCはミカンの2倍以上含まれ、豊富なカロチノイドとともに、体に有害な活性酸素を取り除いてくれます。
かきのゼリー

◆材料
かき1個、レモン汁小さじ1、砂糖50g、ゼラチン8g

◆作り方
[1] かきは皮をむき1cm角に切る。
[2] 水300ccに砂糖50gを加え煮立てて火を止め,ふやかしたゼラチンを混ぜてさます。
[3] ボウルに[1][2]とレモン汁を入れ,下に氷水を当てる。とろりとしたら型に流して冷やし固める。

▲ページトップへ


大豆

木製豆腐キット 大豆は「古事記」や「日本書記」に記録があり、古くから私達の食生活に密接にかかわり、日本人の体質にピッタリの栄養食品です。タンパク質や脂質のほかに、ビタミンB群、レシチン、サポニン、イソフラボンなどの成分を含み、コレステロール値の低下作用やガン予防などの機能の面でも注目されています。 
 大豆を原料とした食品は豆腐、納豆、味噌などがありますが、村山総合支庁が考案した「豆腐キット」の登場により、手軽に家庭で手作り豆腐を楽しめるようになりました。また、忙しい方には豆乳をおすすめします。小さいお子様には「豆乳プリン」、「おから丸ドーナツ」などのお菓子はどうでしょう。
 村山地域では「タチユタカ」、「リュウホウ」、「秘伝」といった品種が主に栽培され、10月中旬から下旬にかけて収穫時期を迎えます。いずれも加工・料理に適した品種です。地域で生産された大豆はさらにおいしい豆腐、味噌、お菓子へと生まれ変わります。ぜひ、ご家庭でお楽しみください。
豆乳プリン

◆材料
大豆60g、水440cc、グラニュー糖大さじ4杯、蜂蜜大さじ2杯、卵の白身2個分

◆作り方
[1] 大豆は洗って一晩水に浸す。
[2] 分量の水の一部を使ってミキサーで大豆を二分間砕く。
[3] 残りの水を加えて、沸騰させ三分間煮る。
[4] 熱いうちに布袋に入れて豆乳をしぼる。→豆乳を多めに作って豆腐づくりに利用してもOK!
[5] 温かいうちにグラニュー糖と蜂蜜をとかす。
[6] 豆乳の鍋を水のはいったボウルに入れて冷やす。塊ができやすいので、必ず軽くかき混ぜながら冷やす。2〜3回水を換えて室温ぐらいになればよい。
[7] 卵の白身2個分を軽くときほぐす。
[8] 室温まで冷えた豆乳と卵とを泡立て器でよく混ぜ合わせる。
[9] 漉しながら器に入れる。
[10] アルミホイルでふたをして蒸気が十分に上がった蒸し器で20分くらい蒸す。
[11] 器の大きさによって蒸す時間は違うので、ふたを取って竹串などで刺してみて、しみだす液が透明ならできあがり。
[12] カラメルソース、白密など、お好みでお楽しみください。

▲ページトップへ


そば

 「そば王国やまがた!!」 
“そば処村山”から“うまいそば”をみなさまへ
 山形県は全国第二位のそば粉消費量を誇り、山形のそばには、○○そば、□□そば・・という決まったスタイルがなく、店ごとに独自のうまいそばを研究しています。このため、山形にはお客さんの好みにあうお店を紹介してくれるユニークな「ソバリエ」がいるほどです。
 山形では10月末から秋の新そばが食べられます。
 「滋養と健康食の王様!そば」 そばと一緒にお店のオリジナル漬け物も楽しみです。
 そばは、良質なタンパク質、必須アミノ酸、ビタミンB1、B2、ミネラルも豊富に含んでいます。
そばの成分の一つルチンは、毛細血管を拡張し、高血圧による脳出血や血管の損傷を防ぐのに役立つと言われており、そば湯に多く溶け出します。みなさん! おいしくそばを味わった後は、ぜひ「そば湯」を頂きましょう。
村山地域で栽培されている「山形オリジナル品種」
「でわかおり」:山形市、西川町など
「最上早生(もがみわせ)」:尾花沢市など
「来迎寺在来(らいごうじざいらい)」:大石田町
村山地域で味わえる「山形オリジナルそば」
「板そば」 板の器に盛った手打ちもりそば。
「冷たい肉そば」 村山では鳥肉が主流です。 
「かいもづ」 そば粉をお湯で練り餅のようにして食べる。納豆、クルミなどお好みの味でどうぞ!
「寒ざらしそば」
「雪ざらしそば」
冬の寒風で乾燥させた風味豊かでほのかな甘みが絶品。3月〜  
「そばっ葉」 芽が出てから2週間ぐらいのそばを茹でておひたしで食べる。からし醤油でどうぞ!
「そば街道」の宝庫・・・「村山」「大石田」「尾花沢」「山形」好みのお店を探し、はしごしてみては!

▲ページトップへ