旬の農産物情報:6月

トマト

 トマトはグルタミン酸やビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどを豊富に含み、食味と機能性を兼ね備えた野菜として人気があります。大玉トマトと呼ばれる桃太郎系トマトや先のとがったファースト系トマトの他に、ミニトマト、それより少し大きいミディ(中玉)トマト、果皮が赤いクッキングトマト等様々なものが出回るようになりました。
村山地域では、平坦部を中心に5月〜7月収穫の春夏穫り栽培と、中山間地を中心とした7月〜10月収穫の夏秋穫り栽培があり、品種はどちらも桃太郎系の大玉トマトが中心となっています。またミディ系トマトも作付けされていますが、甘みが強く食味が良好なことから徐々に人気が上がってきています。
産地:村山地域一円
簡単トマトスープ
◆作り方
[1] ニンニクをオリーブオイルで炒める。
[2] タマネギのみじん切りを入れさらに炒める。
[3] へたを取ったトマトを半分に切って入れ、トマトの皮が剥け、火が通ったら鶏がらスープを加える。
[4] 剥がれてきたトマトの皮をアクと一緒にすくう。
[5]

塩、胡椒で味付けする。

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ししとう

 ししとうは、ピーマン、なす、トマトと同じナス科で、とうがらしの甘味種です。果実の先端部分がへこみ、その中に小突起があり、その形が獅子面と似ているので、「獅子とうがらし」の名がついたといわれます。ふつう食べているのは熟さないうちに収穫されたものです。熟すと赤くかたくなります。
種ごと食べられるししとうは栄養的な評価が高く、炒め物や揚げ物にするとカロテンの吸収も良くなります。また、ピーマンよりもビタミンCを多く含んでいます。そのまま加熱すると、中の空気が膨張して破裂することがあるので、過熱する前に数箇所穴を開けるとよいですよ。
産地:山形市 朝日町
ししとうの揚げびたし
◆作り方
[1] ししとうはよく水気をふいて包丁で切り目を入れておく(竹串で穴をあけておいてもいい)。
[2] 麺つゆか濃い目のだし醤油を(揚げたししとうが浸るくらい)用意しておき、油でから揚げしながら順次入れていく。
[3] 味がなじんだところでいただく。

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セルリー

セルリー  セルリーはセリ科の1・2年草本で、特有の芳香と風味があります。薬用植物としての歴史は古く、古代ローマ・ギリシャ時代から強壮薬として珍重されてきました。
 カリウム、ビタミンB1・B2を多く含みます。セルリーに含まれるメチオニンという成分は肝機能を高め、体内の毒素を除去する働きがあるので、飲酒や喫煙をする人は積極的に摂りましょう。栄養価の高い成分は茎よりも葉に多いので、細かく切ってサラダに散らしたり、スープにしたり工夫して食べたいものです。
なるべくすぐに使ってしまいたいものですが、保存するときは葉と茎を別々にしてラップや新聞紙に包んで野菜室へ。
産地:山形市
セルリーのマリネ
◆作り方
[1] セルリーの筋を取り、薄く斜めに切る。
[2] おつまみ用のさきいかも細く裂く。
[3] セルリーとイカを市販のフレンチドレッシングで和え、一味唐辛子をふる。

セルリーのあかちゃん→
セルリーのあかちゃん

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小玉すいか

小玉すいか小玉すいかは、大玉すいかと果皮の色や縞は変わりませんが、重さは1個約1.5kg〜2.5kgと軽く、ハンドボール大のミニサイズです。 買い物をした時に荷物にならないことや冷蔵庫にそのまま入ることがセールスポイントです。食味も大玉に近づいてきており、果皮が薄く、ぎりぎりまで食べられます。栄養価は普通のすいかと同じで、95%が水分の割には、ビタミンやミネラル類がバランスよく含まれます。
品種は、サマーキッズが主流で紅小玉等も栽培されています。ハウスや露地トンネル栽培が行われており、大玉すいかが出荷される前の6月下旬から7月下旬頃まで収穫・出荷されます。
産地:尾花沢市 大石田町 村山市
小玉すいかのパンチ
◆作り方
[1] 小玉すいか1個は、上1/4を切り取り、中身をスプーンでくりぬき冷やす。
[2] ガムシロップ100cc、赤ワイン50ccを混ぜ合わせる。
[3] すいかの皮をケースにし、[1][2]、氷片、レモンの薄切りを入れる。
小玉すいかのパンチ

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さくらんぼ

さくらんぼ さくらんぼは、山形県の初夏を代表する果物で、季節にふさわしく、甘さと程良い酸味がマッチしたさわやかな味がします。
品種では「佐藤錦」が最もおなじみですが、その他にもいろんな品種があります。「佐藤錦」より熟期が早い「紅さやか」、「高砂」。大玉で甘味が多い「紅秀峰」。酸味がお好きな方には「ナポレオン」がお薦めです。
 早い品種は5月下旬から、遅い品種は7月上旬から収穫されますが、どの品種も「旬」は10日間前後と短いので、品種にこだわりたい方、さくらんぼ狩りにおいでの方は早めに産地の情報をご確認ください。
産地:村山地方全域
〔主な品種の収穫期〕
紅さやか、高砂:6月上〜中旬
佐藤錦:6月中〜下旬
紅秀峰:6月下旬〜7月上旬 ナポレオン:7月上旬
〔おぼえて下さい!大玉で甘味たっぷりの新品種「紅秀峰」〕
甘味が多い「佐藤錦」に果肉がしっかりした「天香錦」をかけ合わせてできた新品種です。ボリューム感のある大玉と佐藤錦より濃い赤色が特徴です。
食べ頃は「佐藤錦」より7日ほど遅い6月下旬〜7月上旬です。

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うめ

うめ うめは、バラ科の果実でアンズやスモモと近縁の果実です。「古事記」や「万葉集」等の古典にも出てくる日本人に非常になじみの深い果実で、各地に独特な品種が多く残っています。
 主に花を観賞する品種から、果実を利用する品種に大別され、果実として利用するものの中でも、利用目的によって5g程度の極小梅から40g以上の極大の梅までバラエティーに富んでいます。
 果実は、クエン酸やリンゴ酸が多いので酸味が強く、そのままでは食べることができませんが、夏ばて防止や殺菌・解毒作用、食欲増進や疲労回復などに効果があります。
 古くは薬用として用いられ、現在でも主として梅干や梅酒等の加工原料や健康食品として広く知られています。
産地:東根市 天童市 上山市 山形市 寒河江市
梅酒
◆作り方
[1] 収穫または購入した梅を軽く水洗いする。
[2] ふた付の密閉できる容器に、青梅500〜600gに対し氷砂糖(又は上白糖)、400〜500gを加え、35%のホワイトリカー1.8リットルを入れる。
[3] 容器を密閉し冷暗所で保存する。
[4] 十分に果実のエキスが出たら氷水などで割って飲む。
(1〜2ヵ月に果実を引き上げると苦味が出ない)

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月山だけ

月山だけ 月山だけは、高山性のササであるチシマザサの新芽で、根元で稈茎(かんけい)が曲がって立ち上がることから、ネマガリダケとも呼ばれています。孟宗筍とはちょっと仲間が異なります。
 以前はすべて月山の山奥まで入って山採りしていましたが、20年前頃から中山間地で集落近くの傾斜地を利用して栽培に取り組んでいます。ズングリ形をしており、やわらかいタケノコです。栽培しているものは5月から販売されます。
 香りがあり、えぐ味がなく、天ぷら、煮物、蒸し焼きなど料理の種類も多く、味噌や酒粕につけ込んでも良し。瓶詰でも販売されています。
産地:西川町 朝日町 大江町
月山だけのみそ汁
◆作り方
[1] 月山だけの皮をむき、節の固い部分を取る。
[2] [1]を鍋にとり水を加え、沸騰したらカツオ節をたっぷり加え、水煮する。
[3] 味噌を分量の3/4程度加え、煮る。沸騰後は弱火にして煮込む。
[4] 最後に残りの味噌を加え、味を整える。
●月山だけは採ったらすぐ調理すること。
●しばらくおいておくと味がしみて美味しくなるので、食べる前日に作るのもよい。
月山だけのみそ汁

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