さくらの旬の味覚発見!

山形のえだまめ「秘伝」

ホクホクとした食感がたまらない!甘味たっぷり、香り豊かなえだまめ「秘伝」。
 今年もいよいよ山形は実りの秋をむかえました!そろそろあちこちで稲刈りも始まる頃ではないでしょうか?
 前回お伝えした通り、今年の夏はやけにバテバテのさくらでしたが、9月になってからはアラ不思議!!夏の分を取り戻すかのような食欲でございます!秋ってなんでも美味しいですからね〜♪こうなったらもーモリモリ食べちゃいますよ〜♪…と、食いしん坊なさくらですが、実はお酒も大好きです。そんなさくらが大好きなおつまみ!それは「え・だ・ま・め」!!茹でたてのえだまめに、パパっとお塩をふっていただくのは最高です!!夏の間もお茶うけによく出ていました♪
 そんなえだまめに、庄内の「だだちゃ豆」に勝るとも劣らない、内陸の「秘伝」というブランドがあるのを皆さんはご存知ですか?さがえ西村山地区で生産されているえだまめ「秘伝」を求め、河北町西里の元部会長後藤誠雄さんの秘伝畑にお邪魔し、お話を伺いました。

*さがえ西村山のえだまめ*
 後藤さんは「さがえ西村山えだまめ部会」の元部会長さん。平成5年頃から「秘伝」を作り始めたそうです。最初の頃の主な出荷先は仙台。えだまめや栗をお供えして月見をする「豆名月」に合わせて送って欲しいという要望に応え、毎年出来上がったえだまめを納めていたところ、「これは美味しい!」とどんどん評判が広まっていったのだそうです!この地域は、地下水と排水の良い土に恵まれ、豆づくりにあった恵まれた環境。そんな中で、平成5年に4、5人で始めた「秘伝」が、生産者・生産面 積ともどんどん増え、今では約350人の部会員さんがいらっしゃいます。

 「えだまめ部会」で作っているえだまめの品種は、「秘伝」の他にも、「晩酌茶豆」や「湯あがり娘」があり、これらの3種をさがえ西村山の「ハッピーシリーズ」として売り出しています。 「秘伝」は、えだまめの中では一番収穫が遅い晩生の青豆の品種。実はそこが勝負のポイント!山形には、全国的に有名な庄内の「だだちゃ豆」がありますが、「秘伝」はその「だだちゃ豆」の後が収穫のピークなのです♪

 庄内だだちゃの他にも、新潟の「黒崎茶豆」、群馬の「天狗豆」などがえだまめのビッグブランド。「秘伝」はその御三家が終わった頃にやってくるニクイやつ♪出荷のピークは、毎年寒河江祭りが終わった頃の9月17日・18日あたりから10日の5日頃まで。この時期に出荷できる枝豆は「秘伝」だけ!そしてこの時期、さがえ西村山はえだまめ産地として全国ナンバーワンに輝き、ハッピーブランドも美味しいブランドとして確立したのです! 全国のお父さん!「だだちゃ豆」が終わっても、負けずと美味しい「秘伝」がお父さんの晩酌のお供をいたしますよ〜♪

*栽培方法*
 さて、それでは後藤さんのえだまめ畑へお邪魔する事にいたしましょう!後藤さんの畑の広さは15アール!隣には30アールのさくらんぼ畑もありました。それにしても、青々とした見事な葉っぱ!!!太陽をたくさん浴びて、元気いっぱいな様子が一目でわかりますね!!ほんのりと豆の香りも漂って、なんだかとっても風情があります。そして出荷真っ最中の「晩酌茶豆」のサヤには実がたっぷり!1本の枝に、こんなに実をつけるんですね!「秘伝」の収穫はもう少し先、小さくてかわいい実がたくさんなっていました。大きく美味しく育ってね♪

 さがえ西村山のえだまめづくりの特徴は、土づくりに米ぬかを使用すること。秋、収穫を終えた土に米ぬかをかけ、ひと冬畑の上で発酵させると、微生物がたくさん増えて
微量養分が供給され、えだまめの甘みがさらにアップするんだそうです!この米ぬかの散布は、さがえ西村山えだまめ部会の統一基準となっています。

 肥料は発酵けいふんなどの有機質が主体。化学肥料はできるだけ使用せず、食べて美味しい、そして安全なえだまめを栽培しています。栽培期間は、根っこの様子を見ながらワンシーズンに3回ほど「土寄せ」をします。えだまめは茎の部分からも根が出てくるので、ちゃんと新しい根にも土をかぶせ、根を張らせてあげます。それから茎が倒れないようにしっかり支えるためでもあります。除草効果 もあり、えだまめ生育時期には欠かせない大事な作業です。

*ちょっと苦労話*
 えだまめ栽培中の苦労話…。それはなんと鳩!!今はだいぶ鳩の数は減ったそうですが、以前は豆をまくとすぐに鳩がよってきて食べられてしまったんだとか!そしてえだまめの実が入っておいしい香りがしてくると、彼らはまた集団でやってきたそうです。でもどういう訳か最近はおとなしめの鳩さんたち。そのまま、おとなしくしていてね♪ そしてもう一つは、6月の初旬の雨…。せっかくまいた豆も、雨が降ると流されてしまいます。去年は6月の雨が多く、大変な思いをされたそうです。豆が無事に発芽するまでなかなか大変なんですね!

*みなさんに届くまで*
 さぁ!収穫をむかえたえだまめたちは、後藤さんの手によって脱莢(だつさや)されます。ここで小さい豆や1粒2粒の豆、実のうすい豆はB級品として選別 されます。脱莢機に採れたばかりの枝豆をサヤごと入れると、反対側の出口から葉っぱが噴出!!そして右側からは、えだまめの実がまるでダンスを踊っているみたいに揺れながらどんどん出てきました♪うふふ、可愛い♪もうこの時点でB級のものは選別 済み。でもベルトの先で待機中の奥様によって再度チェックされ、機械が見逃したB級品が取り除かれます。

 豆のいい香りがプンプンと漂う中、一応お手伝いをしようと待機していたさくらでしたが、奥様の手際の良さに出る幕なしでした〜(笑)
脱莢が終わるとつめたい地下水で水洗いし、水分をとったら300gずつ袋に詰められ、河北町にある「JAさがえ西村山」に運ばれます。

*絶対おすすめ!*
 青豆の「秘伝」は、茶豆の「だだちゃ豆」と違って乾燥豆(大豆)にしてもOK!そしてそこから、さまざまな加工にももってこい!茶豆は色が茶色く出てしまうので、じんだんなどにするにはきれいにでないのでむかないようですが、青豆の「秘伝」ならじんだんだって浸し豆だってなんでもどんと来いなのです♪アイスクリームや、麺やお豆腐に使用しても、綺麗な緑色のおいしい加工品ができちゃいます!形も味も最高で、お正月の時期は大人気なんですよ(^o^) ぜひみなさん、さがえ西村山の「秘伝」を味わってみてくださいね!!

はっぴーブランドの、こちらは「晩酌茶豆」。味か濃くて美味しかった!!
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えだまめの地平線!
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1本にこんなに沢山の実が!


一気に脱莢されます!すごい勢い!


えだまめの実が出てきました♪


手際のいい奥さんと役立たずのさくら。


ハッピーブランドをよろしくね!
*JAさがえ西村山*
 後藤さん達えだまめ部会員の皆さんのえだまめは、河北町にあるこの出荷貯蔵施設に運ばれてきます。関東への出荷が主で、出荷されていく次の日まで、食味が落ちないよう5℃に保たれた貯冷庫に一旦保管されます。県内ではあまり売られていないとのことでしたが、さがえ西村山特販課にお問い合わせいただくと対応してくれるそうですよ♪
■お問い合せ先:JA寒河江西村山特販課 TEL:0237-86-8185

掲載日 H17.8.29
更新日 H20.11.12

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